第66回オールスター競輪2023(西武園競輪G1)オールスター競輪直前注目選手と予想!展望
勝
勝
KEIRINグランプリ2023 出場決定選手
読売新聞社杯全日本選抜競輪 |
古性優作 |
日本選手権競輪 |
山口拳矢 |
高松宮記念杯競輪 |
古性優作 |
オールスター競輪 | |
寛仁親王牌・世界選手権記念トーナメント | |
朝日新聞社杯競輪祭 |
現在確定している選手は古性優作選手と山口拳矢選手の2名のみ
大会中の注目レース
ドリームレース展望
シリーズ初日に行われるドリームに選出されたのは、S級S班の9人。新山響平を先頭とした北日本4人と脇本雄太、古性優作の近畿コンビの対決の様相を呈している。そこに松浦悠士、郡司浩平、平原康多といった各地区を代表する多彩な戦法を擁する3人が、一瞬の隙を狙い虎視眈々。昨年末のグランプリと同様のメンバーによる夢の対決は、今から待ち遠しい。
グランプリ、さらに2月の全日本選抜、6月の高松宮記念杯での結果を踏まえると中心は近畿勢だ。近況はたやすくは勝たせてもらえない脇本だが、やはり異次元の機動力を有しているのは間違いない。高松宮記念杯決勝では、新山らの意表を突く突っ張り先行で、古性に優勝をもたらした。ここも8番手からのまくり一択の戦法では厳しいかもしれないが、仕掛けのポイントをつかみ、古性とのゴール勝負に持ち込もう。
4車で結束することに異論はないと思われる北日本勢。前述したように高松宮記念杯の決勝では、脇本にしてやられた新山だが、続く久留米記念の決勝では、脇本を不発にする先行策を見せた。結果、新山が率いた北日本ラインで3着までを独占し、自身も5着と奮闘。新山のデキがこのドリームをさらにおもしろくさせる。番手はグランプリと同じく新田祐大が回り、近況のデキから守澤太志、佐藤慎太郎の3、4番手の前後は現時点では微妙なところ。いずれにしても新山の主導権が有力で、新田にとっては瞬時の判断が勝負の明暗を分けることになるだろう。
グランプリでは北日本分断に出た松浦や、直線で近畿勢に迫った郡司も侮れない。また、関東勢からただ一人ドリームに選ばれ、地元で見せ場をつくりたい平原康多の動向にも注視したい。
オリオン賞レース展望
オリオン賞には次代を担う若手が多く選ばれ、110期代の選手が5人。ファンも新たなヒーローの誕生を望んでいることだろう。町田太我、清水裕友の中国勢に、四国地区では1人の犬伏湧也との連係がどうなるのか。シリーズ本番に突入してみないとわからないところも多いが、栃茨タッグは、並び的にも眞杉匠、吉田拓矢で確定的だ。中四国勢が連係となれば脅威だが、先行だけではなく違う引き出しもある眞杉が好機に仕掛けて、付ける吉田が有利に運ぼう。
中四国勢での3車連係か、町田との中国タッグ、どちらにせよ、清水にとってはチャンスが生まれそうだ。獲得賞金でもS班返り咲きに視界良好の清水に取っては、重要なオールスター。幸先のいいスタートを切りたい。
5月の日本選手権で単騎で初のタイトルを獲得した山口拳矢は、同地区の浅井康太とのライン。積極タイプが多く、ハイペース必至なだけに、好位で脚力をうまく温存して、浅井を引き込みたい。
地区的には単騎が予想される深谷知広、嘉永泰斗の2人。深谷のパワーはここでも軽視はできないが、単騎を得意とするタイプではなく割引きが必要になろう。ならば、競走センスに秀でた嘉永が、このメンバーでも見劣りはしない。一発の魅力は十分だ。
ガールズドリームレース展望
佐藤水菜と児玉碧衣が、3月のガールズコレクション以来、このドリームレースで激突する。ナショナルチームに所属している佐藤は、パリ五輪を翌年に控えてガールケイリンの出走機会が限られたなかでの参戦。競技のケイリンでは、世界選手権で2年連続の銀メダルを獲得。6月のアジア選手権のケイリンでも昨年に続く金メダルに輝き、今や押しも押されもせぬ日本のエースだ。ガールズケイリンでも、昨年は27走して25勝と圧巻の成績を残した。まだ児玉が完調ではなかったとはいえ、3月のガールズケイリンコレクションでも児玉、小林優香らをくだして優勝。久々となるガールズケイリンだが、心配は無用。世界の強豪を撃破したスピードをここでも披露しよう。
昨年末のグランプリでの落車で左鎖骨を粉砕骨折の大怪我に見舞われた児玉は、およそ2カ月後に復帰。なかなか本来のダッシュが戻らず、自身も苦しい時期を味わった。しかしながら、鎖骨に入っていたワイヤーを除去してからは、本来の躍動感を取り戻して、6月のパールカップで初代のG1女王の座に就いた。7年連続のファン投票1位と絶大なるファンの支持を得ている児玉が、ファンの期待を背負い、この1走に集中力を研ぎ澄ます。
6月のパールカップでもその存在感が光った久米詩、昨年のグランプリを制した柳原真緒、経験豊富な小林優香らが、佐藤、児玉の2強対決に割って入ることができるかにも注目だろう。
アルテミス賞レース展望
このメンバーなら、ナショナルチームでさらなるパワーアップとスピードに磨きをかけた梅川風子に期待したい。6月のアジア選手権のケイリンでは佐藤水菜に次ぐ銀メダル。ドリームレースの佐藤同様に、競技との兼ね合いでガールズケイリンの出走機会は少ない梅川は、5月の立川の3連勝以来でも、その力を見せてくれることだろう。
パールカップ決勝の落車による怪我の影響が心配される小林莉子だが、そのソツない立ち回りとレースセンスは魅かれる。ぶっつけだと厳しいものの、アルテミス賞までに実戦を重ねることができれば、差し脚も戻ってくることだろう。
本来ならここでも十分に主役を演じられる石井寛子は、近況やや取りこぼしが多いのが気がかりだ。コンディションがいまひとつだったパールカップは参考外。19年にはドリームレースを制して、一昨年の7月にガールズケイリンフェスティバルで優勝。夏場のビッグに強いだけに、ここも軽視はできない。
ケレン味ない走りが魅力の奥井迪、石井貴子、日野未来は展開次第で浮上がありそうだ。